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navigating complexities in asia 30 8 2016

合併/合弁取引を成功に導くためのヒント

合併/合弁取引を成功させる10のアドバイス

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私はこれまで、数えきれないほどの買収、合併、合弁取引に携わってきました。その多くは数十億ドル規模のものです。その中で、あと少しの詳しい精査と慎重な視点、交渉の進展に伴い(クライアントの多大な時間と資金をすでに投じている場合でも)絶えず取引を見直す意思があれば防げたはずの、数多くの落とし穴を目の当たりにしてきました。

長期的に成功を収める合弁事業の設立は非常に困難となる可能性があり、そのことをきちんと理解していないと、事前に対処できたはずの問題の解決、ビジネスの再編、そして最悪の場合には膨大な時間と労力、資金を費やしたベンチャーからの撤退などにかなりの時間と資源を浪費する結果になりかねません。こうした状況に陥れば、当事者は注力すべき事項、つまり事業の成長と発展に集中できなくなります。

私の経験上、合併/合弁事業の取引で最も目を引く失敗は、他方当事者の最終目標、動機および目的を正しく理解していない(または理解しようとしない)ことによって生じています。

合併/合弁事業の契約締結を検討している当事者のために、対処すべき11の最重要課題を以下に示します。

1. 適切なパートナーを選ぶ

合併および合弁事業には、結婚と多くの共通点があります。当事者は互いの相性

を確認する必要があります。結婚するもの同士は結婚前に信仰、家族の事情、希望、夢について話し合うと思いますが、取引の当事者も将来のビジネスパートナーの最終目標、目的および提携を結ぶ理由について話し合うべきです。具体的には、この取引が単に資本提携のためなのか、新規株式公開(IPO)に向けた道筋なのか、ビジネスパートナーにとって重要な長期かつ戦略的な協定であるのか、他方当事者はどの程度合弁事業の成功のカギを握っているのか、新しい国や地域の規制要件を満たすために取引を締結する必要があるのか、他方当事者はなぜ自分たちとの取引に関心を持ち、それにより何を達成することを望み、そのためにどう貢献する意思があるのか、そしてその理由は自分たちが達成したいこと、他方当事者に期待する貢献と一致しているか、といったことを明らかにしなければなりません。

自分たちの目的が取引相手方の目的に矛盾していないか確かめる必要があります。例えば、相手方は事業を成長させた後でIPOにより撤退したいと考えているかもしれない一方で、こちら側はこの取引を何年もかけて発展させる長期かつ戦略的なビジネスの機会と見なしているとします。両当事者が最終目標や目的を率直に明かし、これらの最終目標や目的を整合的なものにしなければ、おそらく、少なくとも合併や合弁事業という形では取引を進めるべきではありません。

2. 買収がより適切な手段であるか否かを考える

通常、一方の当事者が他方当事者の支配権と所有権を明らかに握っている取引は、はるかに単純で、合併や合弁事業よりも長期的な成功を収める傾向にあります。調査によれば、両当事者の重複の度合いが大きいほど、そうなる可能性が高いようです。これは、合併や合弁事業が成功しない(し得ない)、あるいは決して最適な取引の形とはなり得ないと言っているのではありません。ただ、取引当事者が他方当事者の「気分を害し」たがらず、他方当事者を買収することがより適切な取引である可能性を考えすらしない事例があまりも多くみられます。私はこれまで合弁事業取引と同じだけ多くの買収取引にも携わっており、買収では混乱が生じることもありますが、これは事前に多くの厳しい意思決定がなされていることを意味します。買収取引では多くの場合、初期段階で数多くの問題に対処しなければなりません。単に先延ばしできないためです。買収後にどの雇用条件を適用すべきか、どのITシステムを使用すべきかといった、人材・システム関連の問題は比較的単純で(少なくともさほど議論を呼びません)、上席者の人選の話題を避ける必要はなく、財務面の意思決定は比較的容易であり、企業の将来に影響を与える判断を迅速に下すことができます。誰が責任を持つかということも問題になりません。

残念ながら、合弁事業の交渉ではこれらの問題が先延ばしにされ、取引締結後に当事者が「整理する」ことが多いのです。なぜなら、多くの場合、デリケートな段階と考えられえている交渉の初期段階では問題があまりに扱いにくい、あるいはさじ加減が難しいと見なされるためです。残念なことに、これらの問題は、取引完了後でも依然として議論を呼ぶことが一般的です。

3. デューデリジェンスのプロセスに参加する

デューデリジェンスは、取引の中であまり刺激的でも派手でもありませんが、成功のカギを握るプロセスです。デューデリジェンスを行うことで、取引を絶えず検証・再評価でき、事業を統合するには何が必要か、本当に成功するのかどうかを確認できます。それはチェック項目をただ確認するよりもはるかに多くのことを意味します。

顧問が作成したデューデリジェンス報告書を確認すべきです。これらの報告書は何百ページにもわたる可能性があり、確かに、非常に興味深い、あるいは胸躍るような読み物ではないと思われるかもしれません。あなたの顧問は、報酬を得てデューデリジェンス中に問題点を発見し、具体的なリスクを洗い出します。だからといって、取引に伴う多くの問題を具体的に示し、リスクを特定している報告書をあなた自身が無視していいことにはなりません。あなたにも、社内の法務部門の担当者にも、デューデリジェンス報告書に細心の注意を払い、内容について情報に通じた合理的な視点を持つようお勧めします。取引のロマンスや刺激、あるいは「事が進み過ぎている」という事実にとらわれてはなりません。間違いなくあなたを取り巻くことになる取引の「熱」に浮かされてはなりません。私が見てきた数々の話題の取引には、デューデリジェンスと評価期間中に主なリスクと問題点を無視したばかりに、後からひどく疑問視されている事例があります。契約書に署名するまで、最悪の事態を避けるのに手遅れということはありません。必ず、別の取引があるものです。

言うまでもなく、デューデリジェンスは多くの場合、契約締結の直前まで続きますが、プロセス全体を通じて顧問と議論を交わし、報告書の草稿または中間報告書を要求すべきです。重大な問題がある場合、取引を進めるしかないと感じるようになる前に、早期に検討すべきです。「この取引が成立しなければ何もない」と思ってはいけません。また、デューデリジェンスを、すでに下された決断の妥当性を検証するためだけの機械的なプロセスとして扱ってはなりません。私はこれらのアプローチが悲惨な結果につながった事例を見てきました。詳細なデューデリジェンスへの投資は、たとえ取引を進めないよう説得する結果になったとしても、有意義な投資です。

4. 事業を展開する市場について理解する

 私はこれまで、アジア市場への新規参入者や比較的経験の浅い参入者に関わる数々の事例を扱ってきました。そのうちあまりに多くの取引で、「これがアジアでのやり方だから」という根拠だけで、重大なリスクが見過ごされています。私に言わせると、リスクが高いならば、「これがアジアでのやり方だから」で済む問題ではありません。アジアの一部ではオーストラリアや欧州、米国と必ずしも事情が同じでないことは確かです。しかし、世界のどこで行われようと、悪い取引は悪い取引です。一般に、リスクが高いと思われる場合、それは取引に高いリスクがあるためです。取引のリスクが自国におけるリスク特性に見合わないならば、国や地域が違うというだけで事情が変わるわけではなく、取引はリスク特性に見合わないままです。リスクの高い取引を結ぶなと言っているわけではありません。そうしたリスクを理解せず、必要かどうかをきちんと考えることなくただ受け入れるべきではないと言っているのです。あなたの企業は特定の取引に対して異なるリスク特性を持つかもしれませんが、そうであるならば率直に認め、その観点から取引を見直すべきです。確かに、アジアの物事の進め方は多少異なりますが、そうした事実を取引や市場、リスクを適切に評価しない口実に使う例があまりに多くみられます。

5. 交渉に備える

私はこれまで、多数の交渉人が豪華な会議室に集まり交渉を開始したものの、結局はまったく何の備えもしておらず、資料も読んでいなければ主な論点に対する自分たち立場についての何の意見も固めていないことが判明しただけに終わったという事例を数多く見てきました。

交渉から可能な限り最善の結果を引き出すには、提案された条件にすべて目を通し、かつ交渉の場の相手側が取る可能性の高い立場を把握しておくことが不可欠です。自分たちの「必須事項」だけでなく、それによって何を成し遂げようとしているのかも理解することが極めて重要です。顧問弁護士が交渉役を担うことを期待するなら、弁護士に自分たちの真の目的が何かを理解してもらう必要があります。例えば、会社がこの取引から何を成し遂げることを期待するのか、それらは長期かつ戦略的な目標なのか、それとも単に短期的な財務取引なのか、を明らかにします。加えて、取引相手方について可能な限り調査すべきです。相手の取引に対する動機は何か、同様の取引を実行した経験はあるか、相手が取り得る立場に悪影響を与える経済的要因は存在しないか、自分たちにとって望ましい結果が相手の税務状況にどう影響するかなどを調べます。

成功に至る可能性を最大化するには、自分たちが取りたいと考える立場の論理を理解し、それを説明および正当化できなければなりません。そうした上で、それが相手に与える影響を理解すれば、交渉時に自分たちの立場を効果的に正当化したり、許容可能な妥協案に同意したりしやすくなります。

6. 社内部門の上席者を交渉に立ち会わせる

これは、誰かに「大局的な」決断や交渉の中断の決定を担ってもらう必要がある場合、極めて重要な要素です。意思決定権を持つ人物が交渉に参加していなければ、交渉はさほど生産的にならず、成功を収めないでしょう。特にアジアでは、多くの場合、取引の詳細を必ずしも完全には理解していない最上級の役員によって決められた」5つほどの「必須事項」リストと「同意してはならない事項」のリストを与えられただけの下級の「交渉人」が交渉の場に表れることが多々あります。どのような時にこうした状況が起きているかは容易に特定できます。それは交渉人が実際には重要でないか、自分たち側のメリットにならない事柄を押し通そうとする時です。そして相手のリストに書かれた項目が分かれば、望むものが得られるでしょう。

また、取引担当チームが取引の見直しを求める権限を持つようにしておく必要があります。

私はこれまで、こちら側の参加者が交渉を中断し、見直しを求める十分な権限を持つ上席者であるという交渉を経験しています。その一方で、私から見ると明らかに取引を中断すべきであるのに、誰もそのように要求できない、または組織の上層部に上申するのに不安を感じているという交渉もありました。その時の交渉担当は、取締役で決して承認されない取引の交渉に数週間を費やす結果となりました。

取引担当チームに上席者が参加できないなら、これらの上席者に連絡できる体制を整えておくべきです。もちろん、最高責任者レベルの人物がルーチンの交渉に参加しなければならない訳ではなく、権限を持ち、尊重される人物を巻き込むことが極めて重要なのです。

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7. 開始段階と通常業務段階の両方を盛り込んだ具体的な事業計画を策定すること

取引を進めると決めたら、自社と、間もなくパートナーになる相手方が具体的な事業計画に合意していることを確認します。私は、ベンチャーの運営や要件について実質的なガイダンスを示していない事業計画を数多く見てきました。具体的な事業計画がなければ、何らかの意見が対立した途端に、事業は方向性を失います。当初の計画は、開始段階と一定期間の通常業務を網羅している必要があります。そうでなければ、やがて計画も方向性もなくなっていることに気付くでしょう。多くのベンチャーには、当事者が事業計画の更新方法について合意できない場合に計画をもう一度繰り返すことを認める条項がありますが、当初開始段階が終わってしまえば、その段階のために設計した計画を繰り返すことはできません。

同様に、当事者が事業計画の更新または改定の方法に合意できず、何年もの間続く論争につながったベンチャーもいくつかありました。

8. 厳しい判断は決して先送りしない

これまで、「今その問題に対処する必要はない」とか、「その問題に取引完了後に何とかできる」という言葉を何度も耳にしてきました。私からのアドバイスは、今すぐに問題に取り組むべきだということです。なぜなら、後になってからそれに取り組むことはできないからです。

厳しい判断は交渉中に下す必要があります。取引完了後まで手付かずのままにしておけば、必ず駆け引きが障害となり、影響力は消失してしまうでしょう。私が見てきた取引の中には、厳しい(そして正しい)判断を事前に下すために必要な政治的な打撃を受ける心構えがなかったために、上席の任命や支配権の決定などの問題が5年も解決されていない事例があります。また、ベンチャーにおいて、1つの分野に集中する、または他の分野を切り離す判断がある利害関係者よりも他の利害関係者の気分を悪くするだろうという理由から、多様で一貫性のない戦略で運営している事例もあります。従業員と顧客はそれに目をつぶり、業績や株主の信頼感に効果的かつ最終的な影響を与える企業の能力は損なわれます。これらの問題に事前に対処することが取引実行の可能性を損なうと感じるならば、見解が一致していないことを意味するため、おそらく取引を実行すべきではないのかもしれません。

この記事から要点を1つだけくみ取るとすれば、それは事前に時間を費やすべきということです。そうすれば、合弁事業または合併を成功させる可能性を最大化できます。いくつかの厳しい判断に最初に時間をかけなければ、そのベンチャーが成功する可能性は20%程度だと言えます。数年は何とか続くかもしれませんが、成功することはありません。

9. 「自身の業績を残したい」と考えるCEOに注意

私が関係した取引の中には、CEOが引退前日にその足跡を残したいと望み、その後の処理を他人に任せようとした事例がありました。合併や合弁事業に「エゴ」が介在する余地はないものの、実際にはしばしば避けられない側面となっています。例えば、こうした取引を担当する社内弁護士であれば、その役割はCEO、会長または上席役員が、企業全体のメリットよりもむしろ自身のプライド、業績または昇進の見込みなどと関係する理由から、「記念碑的な」取引を押し進めようと決心している場合にそれを認識することです。そう思われる場合には、取引を実行しないよう指摘する必要があります。そう努めるしかありません。

10. 文化の重要性を過小評価しない

ここまでに挙げたポイントをすべて検討し、取引を進めようと決意したとします。その前に、企業文化との相性の良し悪しを考慮すべきです。文化の相性が良くなければ、合併に向けた経営陣の取り組みが損なわれかねません。職員はベンチャーの方向性に幻滅し、混乱する可能性があります。優れた職員は容易に別の職に就けるため、不快で混乱した職場を避けて離職し、凡庸な人材しか残らないでしょう。

文化は一般的に曖昧過ぎる、あるいは「感傷的」であると見なされるため、あまり重視されません。自社の文化を説明できないなら、調べる必要があります。まったく同じ文化を持つ会社は存在せず、同じ会社内でも複数の文化が存在することがあります。

企業が公表している高次のバリューステートメントを見るだけでは不十分です。私は、両当事者のバリューステートメントがいずれも「質の高い商品をお客様に提供することを通じて、企業価値の向上を目指します」と述べているという理由で、重大な文化の違いはないと主張する提案書を見たことがあります。これは文化ではありません。

文化とは組織のもっと本質的かつ根本的な部分です。ここには、物事の進め方や考え方が含まれます。そして文化は、経営のあらゆる階層、歴史的要因、国内/地域的要因、人事方針、投資方針、経営陣による従業員の扱いに対する期待などに左右されます。また、従業員と経営陣との間のコミュニケーションのあり方や従業員に対する期待も含まれます。

自社の文化は取引相手の文化とどう適合するか。類似点と相違点は何か。相違点がある場合、それはどの程度重要か、一方の当事者が文化を「譲歩」できるのか、相違点は乗り越えられないものか、乗り越えられるならばどう対処または管理するか。取引を実行する前に、文化の相違点と類似点を詳しく理解するとともに、これらの相違点を解決または管理する具体的な計画を策定しておくべきです。

11. 顧問を賢く利用する

何よりもまず、あなたが選択した顧問に満足している必要があります。以前に一緒に働いたことがあるか、あるいはその仕事のスタイルに慣れているか。性質、規模、複雑性の似た取引に携わったことがあるか、必要に応じて活用できる資源をネットワーク内に備えているか。信頼できる人々か。商業的に賢明な助言をくれるのか。これらのすべての質問に対する答えは「はい」でなければならず、そうでないならば、顧問の選択を考え直すべきです。

私は、明らかに当事者の顧問と交渉人の手に負えない状態の取引を数多く見てきました。これらの顧問と交渉人には、脅しにより交渉で自分たちのやり方を押し通し、重要ではない事柄に重点を置き、「重要な取引文書に目を通していない」などと言って妨害戦術を取り、(多くの場合は間違った)「これがいつものやり方だ」という主張を譲らず、クライアントの商業的立場に気付いていない、理解していなかったと主張する、あるいは重要ではない問題に時間を浪費するといった特徴がよく見られます。

基本的に、最も優れた顧問や交渉人は合理的であり、可能な限り迅速かつ円滑にすべての関係者に好ましい結果となる形で取引を完了させるものです。自社の顧問弁護士がそうした人物であり、陳腐な交渉のやり方で取引相手を脅そうとしないことを確認すべきです。時間と資金を無駄にし、取引完了を遅らせるだけです。そうした戦術がいずれかの当事者とって好ましい結果となった事例は見たことがありません。それは往々にして他方当事者の無能ぶりを露呈するだけに終わります。

この分野の専門家であるためには、数多くの(関連)取引に関わっているだけでなく、特定の戦略的問題に対してこれまでどのような取り組みがなされ、その後(取引完了後に)どうなったかを理解している必要があります。私はいくつもの事例で、合弁事業が解体される時に何が起きるか、そして何年も前の取引が何年も後の取引に影響するかを見てきました。当事者は取引の「熱」にうかされ、ベンチャーに困難があるかもしれないことを考慮したがらない可能性がありますが、顧問はこの点で非常に多くのことを助言できるため、その利点を活用するようお勧めします。そうしなければ、彼らから十分な価値を得られません。

要するに、合併または合弁事業を締結する唯一の理由は、ビジネスとして上手くいくこと、両当事者が取引実行に対して一貫した目的と根拠を持っていること、両当事者が具体的な事業計画に合意していること、厳しい判断が事前に下され、将来に想定外の事柄が残されないこと、そしてデューデリジェンスと分析が取引を裏付けていることです。これらの材料がすべて整っていれば、めでたく、ベンチャーの成功への道のりを進んでいると言えるでしょう

「グローバルネットワークとつながりを持ち、多くの優良国際企業と長期的な関係を築いている極めて経験豊富な法律事務所」 チェンバーズ&パートナーズ2015年アジア太平洋アワード

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